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ロストフツェフのヘレニズム世界社会経済史の思考の枠組み

## ロストフツェフのヘレニズム世界社会経済史の思考の枠組み

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古代史研究におけるモダニズム

ロストフツェフは、古代史、特にヘレニズム時代を解釈する上で、当時の支配的な学説であった「モダニズム」の立場をとっていました。モダニズムとは、古代と近代の間に連続性を見出し、古代社会にも近代資本主義と同様の経済構造や社会構造が存在したと考える立場です。

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都市と商業の重視

モダニズムの立場から、ロストフツェフはヘレニズム時代を、アレクサンドロス大王の東方遠征によってオリエント世界にギリシア文化が広まり、都市と商業が発展した時代と捉えました。彼は、ヘレニズム時代の都市を、近代資本主義社会における都市のように、経済活動の中心地であり、文化や芸術の中心地であると見なしました。また、彼は、ヘレニズム時代の商業活動が、地中海世界全体に広がり、国際的な交易ネットワークが形成されたことを強調しました。

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パピルス史料の活用

ロストフツェフは、エジプトから出土したパピルス文書などの膨大な史料を駆使して、ヘレニズム時代の社会経済史を具体的に描き出しました。彼は、パピルス史料から、当時の経済活動、社会構造、日常生活などを復元しようと試みました。

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ローマによる継承

ロストフツェフは、ヘレニズム時代を、ローマ帝国によって受け継がれた時代と考えていました。彼は、ローマ帝国は、ヘレニズム世界の文化や経済システムを受け継ぎ、さらに発展させたと主張しました。

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