## レーニンの帝国主義論からの学び
資本主義の必然的な帰結としての帝国主義
レーニンは、その著作「帝国主義論」の中で、帝国主義を資本主義の発展における必然的な帰結として説明しました。彼は、資本主義経済が高度に発達し、生産力が向上すると、国内市場だけではもはやその生産物を十分に吸収できなくなると主張しました。この過剰な資本と生産物は、新たな市場と投資先を求めて海外へと向かい、結果として帝国主義的な拡張へとつながるとしました。
金融資本の支配と独占
レーニンは、帝国主義の段階における資本主義の特徴として、銀行と産業資本が融合した「金融資本」の支配を挙げました。彼は、銀行が単なる仲介機関から、産業企業への投資を通じて経済全体を支配する存在へと変貌を遂げたと指摘しました。さらに、金融資本は独占的な地位を獲得し、市場を支配することで超額利潤を追求するようになるとしました。
資本主義列強による世界分割
レーニンは、帝国主義の時代において、世界はすでに資本主義列強によって分割され尽くしていると主張しました。新たな市場や投資先を求める競争は、列強間の対立を激化させ、植民地獲得競争や最終的には第一次世界大戦のような国際的な武力衝突を引き起こすとしました。
帝国主義の寄生性と腐敗
レーニンは、帝国主義を「腐敗し、死にゆく資本主義」の段階と表現し、その寄生的な性格を批判しました。彼は、帝国主義国家が植民地からの搾取によって得た超額利潤によって、国内の労働者階級を買収し、資本主義体制の延命を図っていると主張しました。しかし、このような状況は一時的なものであり、最終的には帝国主義の矛盾が激化し、社会主義革命へとつながるとしました。