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レーニンの国家と革命の原点

## レーニンの国家と革命の原点

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マルクスの国家論の継承と発展

レーニンの『国家と革命』は、マルクスの国家論を継承・発展させたものとして位置づけられます。レーニンは、マルクス・エンゲルスの著作、特に『共産党宣言』『フランスにおける内乱』『ゴータ綱領批判』などを引用しながら、自らの国家観を展開しています。

マルクスは、国家を支配階級が被支配階級を支配するための暴力装置と捉え、「階級対立のない社会=共産主義社会」では国家は消滅すると説きました。レーニンもこのマルクスの基本的な立場を踏襲し、国家をブルジョアジーの支配ツールと見なし、プロレタリア革命によって国家を打倒し、最終的には無階級社会を実現するという目標を掲げています。

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パリ・コミューンの経験と分析

『国家と革命』の執筆に大きな影響を与えたもう一つの重要な要素は、1871年のパリ・コミューンの経験です。レーニンは、パリ・コミューンを「プロレタリア独裁」の原型とみなし、その失敗から多くの教訓を引き出そうとしました。

レーニンは、パリ・コミューンが短期間で崩壊した原因を、コミューン側の「国家権力」の掌握の不徹底さに求めました。コミューンは、既存の国家機構を解体せず、軍隊や官僚機構を掌握しきれなかったため、反動勢力の反撃を許してしまったと分析しています。この経験からレーニンは、プロレタリア革命においては、徹底的な暴力革命によってブルジョア国家を粉砕し、新たなプロレタリア国家を樹立することの必要性を強く認識しました。

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ロシア革命の現実と課題

『国家と革命』は、1917年2月革命後のロシアの政治状況を背景に書かれました。レーニンは、臨時政府によるブルジョア民主主義体制では、労働者階級の真の解放は達成できないと主張し、プロレタリア独裁による社会主義革命の必要性を訴えました。

レーニンは、ロシア革命を世界革命の出発点と捉え、プロレタリア独裁による社会主義国家建設を通じて、世界中に社会主義革命を広げることを目指しました。

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