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ルターのキリスト者の自由の関連著作

## ルターのキリスト者の自由の関連著作

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ローマ人への手紙

「ルターのキリスト者の自由」を理解する上で欠かせないのが、パウロ書簡の一つである「ローマ人への手紙」です。ルターは、ローマ人への手紙、特に「人は律法の行いによっては義と認められず、信仰によってのみ義と認められる」(ローマ3:28) という言葉に衝撃を受け、キリスト教信仰の根幹をなす「義認論」を構築しました。

ルターは、「キリスト者の自由」においても、ローマ人への手紙の論理を展開し、キリスト者だけが持つ真の自由について説いています。具体的には、キリストを信じる信仰によってのみ人は罪から解放され、神の前に義と認められると主張しました。そして、この義認によって与えられる自由こそが、外的な束縛や律法からの解放を超越した真の自由であるとしました。

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九十五ヶ条の論題

1517年にルターが発表した「九十五ヶ条の論題」は、当時のカトリック教会の免罪符販売を批判した文書であり、宗教改革の口火を切った出来事として知られています。この文書は、「キリスト者の自由」が執筆されるよりも前のものですが、ルターの神学思想の根幹を理解する上で非常に重要です。

「九十五ヶ条の論題」では、免罪符の効力を否定し、真の悔い改めと神の赦しのみが罪の赦しに繋がると主張しました。これは、人間は自らの行いではなく、神の恵みによってのみ救済されるとするルターの信仰義認論に基づいています。「キリスト者の自由」においても、この信仰義認論が土台となっており、真の自由は神の恵みによってのみもたらされると説かれています。

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ドイツ国民のキリスト教貴族に告ぐ

1520年に発表された「ドイツ国民のキリスト教貴族に告ぐ」は、ルターが当時のドイツ貴族に対して、教会改革を訴えた書物です。この中でルターは、聖書のみが信仰と生活の唯一の規範であると主張し、教皇や教会の権威を否定しました。

「ドイツ国民のキリスト教貴族に告ぐ」は、「キリスト者の自由」と同様に、キリスト者における自由というテーマを扱っています。ただし、「キリスト者の自由」が内面的な自由を論じているのに対し、こちらは教会と国家の関係における、より政治的な自由を論じています。ルターは、すべてのキリスト者が祭司であるという「万人祭司主義」を唱え、世俗権力による教会改革の必要性を訴えました。

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