ルソーの人間不平等起源論を読んだ後に読むべき本
ルソーの人間不平等起源論を読んだ後に読むべき本
ルソーの「人間不平等起源論」は、社会の形成と発展が人間にもたらした不平等を鋭く批判した古典的名著です。ルソーは、自然状態の人間は善良で平等であったが、私有財産の出現と社会契約によって不平等が生じたと主張しました。
このルソーの思想をさらに深く理解するために、そして現代社会における格差の問題を考えるために、次に読むべき本として、トマ・ピケティの著書「21世紀の資本」を挙げたいと思います。
「21世紀の資本」は、21世紀初頭に世界を席巻した経済格差の拡大を、歴史的なデータに基づいて分析した経済学書です。ピケティは、資本収益率が経済成長率を上回る場合、格差は拡大するという「r > g」という単純な法則を提示し、資本主義経済において格差拡大が必然的な傾向であることを論じています。
ルソーとピケティは、時代もアプローチも異なりますが、どちらも社会における不平等の問題に取り組んでいるという点で共通しています。ルソーは、社会契約によって自然状態の平等が失われたと主張し、ピケティは、資本主義経済のメカニズムが格差拡大を生み出すと分析しています。
「人間不平等起源論」を読んだ後、「21世紀の資本」を読むことで、私たちは社会における不平等の問題を、歴史的な視点と現代的な視点の両方から考察することができます。ルソーの思想は、ピケティの分析をより深く理解するための哲学的な基盤を与えてくれるでしょうし、ピケティの分析は、ルソーの思想を現代社会に適用するための具体的な事例を提供してくれるでしょう。
「人間不平等起源論」と「21世紀の資本」を読むことで、私たちは、社会における不平等という根深い問題について、より深い洞察を得ることができるでしょう。