リヴィウスのローマ建国史を読んだ後に読むべき本
古代ローマの日常生活
リヴィウスの『ローマ建国史』は、ローマ建国から紀元9年までのローマの歴史を壮大なスケールで描いた作品です。政治、戦争、陰謀などが中心的に描かれ、古代ローマの社会や文化、人々の暮らしぶりを詳しく知るには不十分な点もあります。
そこで、『ローマ建国史』で描かれた出来事の背景にある古代ローマの日常生活について、より深く理解するために役立つのが、ピエール・グリマルの著書『古代ローマの日常生活』です。
本書では、衣食住といった日常生活の側面から、宗教、教育、娯楽、家族、社会構造といった多岐にわたるテーマを網羅し、古代ローマ人の生活を生き生きと描き出しています。
例えば、『ローマ建国史』で頻繁に登場する凱旋式の描写を読んだ後では、本書で解説されている古代ローマの宗教観や、凱旋式が持つ社会的な意味を知ることで、より深い理解を得ることができます。
また、『ローマ建国史』では、貴族と平民の対立や、政治的な陰謀などが多く描かれていますが、本書では、当時の社会構造や人々の生活、価値観を知ることで、登場人物たちの行動や動機をより深く理解することができます。
『古代ローマの日常生活』を読むことで、『ローマ建国史』で描かれた壮大な歴史の舞台裏にある、人々の姿をより鮮明に想像することができるようになるでしょう。古代ローマへの理解を深め、歴史をより立体的に捉えることができるようになるはずです。