リヴィウスのローマ建国史の企画書
### 執筆の背景
共和政ローマ末期から帝政初期にかけて、ローマは unprecedented な速度で版図を拡大し、社会構造は大きく変貌しました。この急激な変化によって、伝統的な価値観や道徳観が揺らぎ、人々の間には不安や混乱が広がっていました。
### 目的
建国から現代に至るまでのローマの歴史を叙述することで、ローマ人の道徳心を高揚させ、共和政の伝統的な価値観である **virtus** (質実剛健、勇気、忠誠心) を再認識させることを目的とします。
### 内容
ローマ建国神話からアウグストゥス帝の治世までを年代順に叙述します。
* **建国から王政ローマの終焉まで**: ローマ建国神話、歴代ローマ王の事績と治世、王制の廃止と共和政の開始について記述します。
* **共和政初期のローマ**: パトリキとプレブスの闘争、サムニウム人やケルト人との戦いを叙述し、ローマ人の勇気と不屈の精神を描写します。
* **ポエニ戦争**: ハンニバルとの死闘を描写し、ローマ人の団結力と愛国心を強調します。
* **共和政末期の動乱**: グラックス兄弟の改革、マリウスとスッラの内戦、カエサルの台頭と暗殺など、共和政末期の混乱と内乱を叙述します。
* **アウグストゥスの治世**: アウグストゥスによる内乱の終結と pax romana の確立を描写し、ローマの繁栄と安定を強調します。
### 構成
142 巻からなる大著として執筆する予定です。各巻は特定の期間またはテーマに焦点を当て、年代順に構成します。
### 執筆方針
* **史料批判**: 伝承や伝説、複数の史料を比較検討し、可能な限り事実に基づいた記述を心がけます。
* **道徳的メッセージ**: 歴史的事実を通して、ローマ人の美徳と道徳心を称賛し、読者に模範となる人物や行動を提示します。
* **文体**: 明瞭で簡潔な古典ラテン語を用い、雄弁な表現で歴史的出来事をドラマチックに描写します。
### 対象読者
* ローマ市民、特に教養のある上流階級
* 政治家、軍人、知識人
* ローマの歴史と伝統に関心を持つ人々
### 期待される効果
* ローマ人の愛国心と道徳心の向上
* 共和政の伝統的な価値観の再認識
* アウグストゥス帝の治世と pax romana への支持
* ローマ史に対する関心の高まり