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リヴィウスのローマ建国史の世界

リヴィウスのローマ建国史の世界

ローマの建国神話と初期の歴史

リウィウスの「ローマ建国史」は、ローマの建国神話から紀元前9年までのローマの歴史を年代記的に記した書物です。ローマ建国という都市国家の起源から、王政ローマ、共和政ローマの拡大、そして内乱の一世紀を経てアウグストゥスの時代までを描いています。

王政ローマと共和政への移行

リウィウスは、伝説上の王ロームルスによるローマ建国から、タルクィニウス・スペルブス王の追放と共和政ローマの成立まで、7人の王の治世を描いています。王政時代は、ローマの政治体制、宗教、社会制度の基礎が築かれた時代として描かれています。リウィウスは、王たちの功績や失政、そして共和政への移行をもたらした出来事を詳細に記述しています。

共和政ローマの拡大と闘争

共和政成立後、ローマはイタリア半島における覇権を確立するために、近隣の部族や都市国家との度重なる戦争を経験します。リウィウスは、サムニウム人、ガリア人、エトルリア人、カルタゴなどとの戦いを描き、ローマの軍事力と政治力の成長過程を浮き彫りにしています。また、ハンニバルとのポエニ戦争は、共和政ローマの存亡をかけた戦いとして、特に詳細に描写されています。

ローマの社会と道徳観

リウィウスは、歴史記述の中で、ローマ人の美徳、道徳観、宗教観を強調しています。彼は、ローマの初期の時代には、勤勉さ、質素、勇敢さ、そして祖国への献身といった美徳が人々の間で高く評価されていたと述べています。また、リウィウスは、ローマの成功は、これらの美徳を体現した偉大な人物たちの活躍によるものだと考えていました。

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