## リヴィウスのローマ建国史のメカニズム
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構成
リウィウスの『ローマ建国史』は、全142巻からなる膨大な歴史書です。 ローマ建国から紀元前9年、アウグストゥス帝の治世までを年代順に叙述しています。 しかし、現存しているのは、1~10巻と21~45巻のみです。
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史料
リウィウスは、ローマの歴史を語る上で、様々な資料を用いたと考えられています。 その中には、先行する歴史家であるファビウス・ピクトルやクィントゥス・エンニウスの著作、 公文書、 元老院の議事録、 神官の記録、 そして古伝承などが含まれていたと推測されています。
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歴史観
リウィウスは、ローマの伝統的な価値観である、 「モラル」「勇気」「質素」「敬虔さ」などを重視し、 それらを体現する人物や出来事を積極的に描いたと考えられています。 彼は、ローマの栄光と衰退の過程を、 道徳的な観点から説明しようと試みていました。
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文体
リウィウスの文体は、 キケロなどの同時代の作家と比較して、 簡潔で明快であると評価されています。 彼は、歴史書にふさわしい、 荘厳で格調高い文体を駆使しました。 また、劇的な表現や雄弁な演説を効果的に挿入することで、 読者の感情に訴えかけることを意図していました。
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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。