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ラ・ロシュフーコーの箴言録を読んだ後に読むべき本

ラ・ロシュフーコーの箴言録を読んだ後に読むべき本

パスカル『パンセ』

ラ・ロシュフーコーの『箴言録』を読み終え、人間の心の奥底に渦巻く自己愛や虚栄、利己心といったものを鋭く観察したことに、ある種の爽快感と同時に、言いようのない不安や諦観を感じた人もいるかもしれません。 「結局、人間とはこんなものなのか…」と。

もしあなたがそんな風に感じているのであれば、次はパスカルの『パンセ』を手に取ることをお勧めします。 『パンセ』は、フランスの哲学者ブレーズ・パスカルが、未完に終わった「キリスト教擁護論」のために書き留めていた断片的な思想、考察、メモなどを集めたものです。

パスカルもまた、人間存在の矛盾や葛藤、そしてその弱さを見つめます。 彼は、人間を「考える葦」と呼び、その偉大さと同時に、宇宙の広大さの前におけるその小ささ、はかなさを描き出します。 「人間は自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかし、それは考える葦である。」という有名な一節には、人間の尊厳と悲惨さが同時に表現されています。

『箴言録』が人間の社会的な側面、特に宮廷社会における人間関係や行動様式に焦点を当てていたのに対し、『パンセ』は、人間のより根源的な問題、存在の謎、信仰の問題へと深く切り込んでいきます。 パスカルは、理性だけでは人間を真の幸福に導くことはできないとし、神の恩寵の必要性を説きます。

『パンセ』は、体系的な哲学書というよりは、むしろ、パスカル自身の魂の格闘の記録、断片的な思想のきらめきを楽しむことができる書物と言えるでしょう。 そこに散りばめられた鋭い洞察や美しい言葉の数々は、読者の心を揺さぶり、深い思索へと誘ってくれるはずです。 『箴言録』を読んだ後に『パンセ』を読むことで、人間の心の複雑さ、奥深さをより多角的に理解することができるのではないでしょうか。

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