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ラ・ロシュフーコーの箴言録の仕組み

## ラ・ロシュフーコーの箴言録の仕組み

### 1. 箴言集としての形式

「箴言録」は、全部で514の箴言から成り立っています。短い文章で人間の心理や行動の奥底を鋭く突くその形式は、古代ギリシャの箴言集や、フランスではモンテーニュの『エセー』に見られる随想録の伝統を受け継ぐものです。

### 2. 各箴言の構成

個々の箴言は、独立した短い文章として成立しており、それぞれが完結した意味を持っています。作者の主張や論理展開が明確に示されるというよりも、読者に思考のきっかけを与えるような、示唆に富んだ内容となっています。

### 3. テーマ

「箴言録」全体を貫く中心的なテーマは、「自己愛」 (amour-propre) です。 ラ・ロシュフーコーは、人間のあらゆる行動の根底に自己愛が存在し、それが美徳や理性でさえも覆い隠してしまうと主張します。

### 4. 表現

「箴言録」は、簡潔で洗練された文体で書かれています。皮肉や逆説を効果的に用いることで、人間の欺瞞や虚栄を鋭くえぐり出すと同時に、読者に痛烈な印象を与えます。

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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

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