ランケの世界史の関連著作
世界史の関連著作
レオポルト・フォン・ランケの『世界史』（Weltgeschichte）は、近代歴史学の奠基者とされるランケが晩年に取り組んだ大事業であり、古代から16世紀までの歴史を扱っています。 彼の歴史観や方法論は、同時代の歴史家だけでなく、後世の歴史学研究にも多大な影響を与えました。
ランケの歴史観と方法論
ランケは、歴史は客観的に記述されるべきであると主張し、「ありのままに」（wie es eigentlich gewesen）歴史を描くことを目指しました。彼は、一次史料に基づいた実証的な研究を重視し、主観的な解釈や哲学的な思弁を排除しようとしました。
関連する歴史的名著
ランケの歴史観や方法論と関連して、以下のような歴史的名著が挙げられます。
* **ヨハン・グスタフ・ドロイゼン, 『歴史学研究入門』 (1838年)**： ドロイゼンはランケと同時代のドイツの歴史家で、実証主義的な歴史学を提唱しました。 『歴史学研究入門』は、史料批判の方法や歴史研究の進め方について論じた古典的な著作です。
* **テオドール・モムゼン, 『ローマ史』 (1854 – 1885年)**： モムゼンは古代ローマ史の研究で著名な歴史家で、 『ローマ史』は古代ローマ史を網羅的に描いた monumental な著作です。 モムゼンはランケの影響を受け、一次史料に基づいた実証的な研究を重視しました。
* **ジュール・ミシュレ, 『フランス史』 (1840 – 1867年)**： ミシュレは19世紀フランスを代表する歴史家で、 『フランス史』はフランス国民の歴史を情熱的に描いた作品です。 ミシュレはランケのような厳密な実証主義者ではありませんでしたが、一次史料の重要性を認識し、史料に基づいた歴史叙述を心がけました。
これらの歴史的名著は、ランケの歴史観や方法論と関連しながら、それぞれの時代や地域の歴史を描き出しています。 これらの著作を読むことで、ランケの歴史学の影響や、19世紀の歴史学の発展についてより深く理解することができます。