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ラッセルの数理哲学序説

## ラッセルの数理哲学序説

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数理論理学による数学の基礎付け

ラッセルとホワイトヘッドの共著『プリンキピア・マテマティカ』は、数理論理学を用いて数学の定理を証明しようとする壮大な試みでした。『数理哲学序説』は、この大著をより多くの人に理解してもらうために、その内容を分かりやすく解説することを目的としています。

本書では、集合論のパラドックス(特にラッセル自身が発見したラッセルのパラドックス)を回避するために考案された「型理論」を基礎に、数理論理学の基本的な概念と記号が丁寧に説明されます。

そして、自然数や順序数などの数学の基本的な概念が、純粋に論理的な概念を用いてどのように定義できるのかが示されます。例えば、数はクラスのクラスとして定義され、後継者や加法といった概念も論理記号を用いて厳密に定義されます。

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論理主義の立場

本書で展開されるラッセルの哲学的立場は、「論理主義」と呼ばれます。論理主義とは、数学の真理は論理の真理に還元できるという立場です。

ラッセルは、数学の概念が論理的な概念によって定義でき、数学の定理が論理の公理と推論規則だけを用いて証明できると主張しました。

『数理哲学序説』は、この論理主義の立場を一般の読者にも理解できるように、明快な文章と具体例を用いて解説した書物と言えます。

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