## ラサールの労働者綱領に匹敵する本
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共産党宣言
カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによって書かれ、1848年に発表された「共産党宣言」は、資本主義社会の矛盾と労働者階級の歴史的役割を分析し、共産主義革命の必然性と目標を明確に示した歴史的文書です。
ラサールの「労働者綱領」が、ドイツの労働者階級の置かれた状況に焦点を当て、具体的な要求を掲げながら、国民国家の枠組み内での改革を目指したのに対し、「共産党宣言」は、より普遍的な視点から資本主義体制そのものを批判し、国際的な労働者階級の団結による革命と階級のない社会の実現を呼びかけました。
「共産党宣言」は、マルクスとエンゲルスの思想、すなわちマルクス主義の中核を成すものであり、その後の社会主義運動や労働運動に多大な影響を与えました。資本主義の矛盾や階級闘争の分析は、現代社会においてもなおその妥当性を問われ続けており、世界中で多くの言語に翻訳され、読まれ続けています。
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資本論
カール・マルクスによって書かれ、第一巻が1867年に出版された『資本論』（正式な題名は『資本制生産様式に対する批判』）は、資本主義経済のメカニズムを詳細に分析し、その内部矛盾を明らかにした経済学の古典です。
マルクスは、労働価値説を基礎に、資本主義社会における剰余価値の生産と搾取の構造を解明し、資本主義の必然的な崩壊と共産主義社会への移行を論じました。ラサールの「労働者綱領」が、労働者の権利や生活条件の改善に焦点を当てていたのに対し、「資本論」は、資本主義体制そのものの構造的な問題点にメスを入れ、その歴史的な限界を明らかにしました。
「資本論」は、マルクス主義経済学の基礎を築いただけでなく、社会科学全般に大きな影響を与えました。現代資本主義社会の分析にも重要な視点を提供しており、経済学者はもちろんのこと、社会学者、歴史学者、哲学者など幅広い分野の研究者に読まれ続けています。