ライプニッツのモナドロジーに匹敵する本
スピノザ「エチカ」
ライプニッツと同様に、スピノザもまた合理主義を代表する哲学者であり、「エチカ」はその主著です。 幾何学の手法を用い、神、自然、人間、そして自由と幸福について体系的に論じたこの書は、西洋思想史に巨大な足跡を残しました。
「モナドロジー」が、独立した実体であるモナドの概念を通して世界を説明しようとしたのに対し、「エチカ」では、神と自然を同一視する汎神論的な立場から、世界の秩序と人間の倫理を導き出そうと試みています。
「エチカ」は難解なことで知られていますが、その影響力は哲学にとどまらず、文学、芸術、そして現代思想に至るまで幅広く及んでいます。