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モンテーニュのエセーを読んだ後に読むべき本

モンテーニュのエセーを読んだ後に読むべき本

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パスカル『パンセ』

モンテーニュのエセーが持つ、自由な形式で思考を巡らせるスタイルは、後世の思想家たちに大きな影響を与えました。その中でも特に、モンテーニュの思想を色濃く受け継ぎ、さらに深化させた作品として挙げられるのが、パスカルの『パンセ』です。

『パンセ』は、パスカルが生涯をかけて取り組んだ、人間存在、信仰、理性、感情などについての断片的な考察をまとめた作品です。モンテーニュのエセーと同じように、明確な構成や体系立った論理展開を意図せず、アフォリズムや短いエッセイ、メモ書きなどがランダムに配置されています。

しかし、この一見断片的な思考の断片の中にこそ、パスカルの鋭い洞察力と人間存在に対する深い思索が凝縮されています。 特に、人間の理性と感情の矛盾、信仰の必要性、そして「考える葦」としての人間の尊厳と悲哀を見つめる視点は、モンテーニュのエセーを読んだ読者に、更なる思考の深淵へと誘うでしょう。

モンテーニュが提示した、自己の内面を深く見つめ、そこから世界を解釈しようとする姿勢は、『パンセ』において、信仰と理性の狭間で揺れ動く人間存在の考察へと発展します。 また、モンテーニュが好んだ skepticism(懐疑主義)は、パスカルにおいては、信仰への道を開くための方法として機能しています。

『パンセ』を読むことは、モンテーニュのエセーで芽生えた自己探求の旅を、より深いレベルへと導く experience となるでしょう。それは同時に、現代社会においても決して色褪せることのない、人間存在の本質についての問い直しを私たちに突きつけることになるはずです。

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