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モンテスキューの法の精神の構成

## モンテスキューの法の精神の構成

モンテスキューの主著『法の精神』は、全31編と、付論ともいえる「ローマ人における成功の原因と衰退の原理について」から構成されます。

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第1編 法は、一般的にいえば、理性の諸関係である

あらゆる存在物には、それぞれの「法」が存在するとモンテスキューは述べます。神には神自身の法があり、物質世界には自然法則があり、動物には動物の本能にもとづく法があります。そして、人間には人間社会を規定する「法」があるのです。

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第2編 自然状態における法について

人間は、社会を形成する以前の「自然状態」においても、平和、食物、異性への性的な欲求、そして社会を形成したいという欲求を本来的に持つとされます。

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第3編 3つの種類の政体について

モンテスキューは、人間のさまざまな社会を、共和政、君主政、専制政の3つの政体に分類します。共和政は、さらに民主政と貴族政に分けられます。

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第4編 教育の諸法則は、政体と関係がある

それぞれの政体には、それを支えるための適切な教育が必要であるとモンテスキューは説きます。例えば、民主政では愛国心や質素を重んじる精神が必要とされます。

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第5編 共和政における教育の諸法則について

共和政、特に民主政における教育の重要性を、古代ギリシアの都市国家を例に挙げながら詳しく論じています。

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第6編 君主政における教育の諸法則について

君主政では、名誉心や礼儀作法などを重んじる教育が重要であるとモンテスキューは述べます。

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第7編 名誉心の本性について

君主政を支える原理として、モンテスキューは「名誉心」を挙げ、その本質について考察しています。

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第8編 専制政における堕落について

専制政においては、恐怖によって人々を支配するため、教育はほとんど意味を持たないとモンテスキューは述べています。

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第9編 諸国民の法は、その政体の本性に関係しなければならない。新しい諸法の制定について

それぞれの政体は、その本質に適合した法律を持つべきであり、安易な法律の改変は避けるべきであるとモンテスキューは主張します。

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第10編 諸国民の法は、その国土の性質、その国土の住民の生活様式、その住民の職業、宗教、富、人口、風俗、習慣、商業と関係しなければならない

法律は、それぞれの国の自然的・社会的条件に適合したものでなければならないとモンテスキューは説きます。この考え方は、後に「環境決定論」と呼ばれるようになります。

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第11編 諸国民の法は、政治的自由と市民的自由との関係において考察しなければならない

政治的自由と市民的自由は、それぞれ異なる概念であり、両者のバランスが重要であるとモンテスキューは述べます。

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第12編 政治的自由とは何か

政治的自由とは、個人が国家の権力から自由であること、すなわち法の支配の下にあることを意味するとモンテスキューは定義します。

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第13編 市民的自由とは何か

市民的自由とは、個人が他の個人から自由であること、すなわち個人の権利が保障されている状態を指すとモンテスキューは述べます。

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第14編 イギリスの憲法について

モンテスキューは、イギリスの政治体制を、立法権、行政権、司法権の三権分立が実現されている理想的な政体として高く評価しています。

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第15編 君主政が堕落する道について

君主政は、君主が権力を濫用することによって専制政治へと堕落する危険性をはらんでいるとモンテスキューは指摘します。

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第16編 君主政を維持するために必要なことについて

君主政を維持するためには、中間団体や貴族階級の存在が重要であるとモンテスキューは述べます。

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第17編 専制政を維持するために必要なことについて

専制政治は、恐怖と暴力によってのみ維持されるとモンテスキューは述べています。

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第18編 法は、国内における通商とどのような関係を持つべきかについて

国内における通商は、自由な競争に任せるべきであるとモンテスキューは主張します。

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第19編 法は、諸国民間の通商とどのような関係を持つべきかについて

国際間の通商についても、自由貿易を原則とすべきであるとモンテスキューは述べます。

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第20編 諸国民の法は、その用いる貨幣とどのような関係を持つべきかについて

貨幣の価値は、国家が勝手に決めるべきではなく、市場のメカニズムに任せるべきであるとモンテスキューは主張します。

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第21編 法は、人口の増殖とどのような関係を持つべきかについて

国家は、人口増加を促進するために、結婚を奨励し、子供を持つことを優遇する政策をとるべきであるとモンテスキューは述べます。

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第22編 法は、純粋に宗教上の法とどのような関係を持つべきかについて

宗教は、国家とは独立した領域であり、国家は宗教に介入すべきではないとモンテスキューは主張します。

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第23編 確立された宗教の変更、あるいはその廃止について

確立された宗教を変更したり廃止したりすることは、社会に大きな混乱をもたらすため、避けるべきであるとモンテスキューは述べます。

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第24編 法は、その確立された宗教とどのような関係を持つべきかについて

国家は、確立された宗教に対して、寛容と保護を与えるべきであるとモンテスキューは述べます。

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第25編 法は、その確立された宗教の行使とどのような関係を持つべきかについて

宗教の儀式や慣習は、国家が干渉すべきではなく、信者の自由な判断に任せるべきであるとモンテスキューは主張します。

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第26編 法は、その本性から言って、結婚とどのような関係を持つべきかについて

結婚は、社会の基盤となる制度であり、国家は結婚を保護し、促進するべきであるとモンテスキューは述べます。

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第27編 家庭における家父長制的な法は、その本性から言って、市民的政体とどのような関係を持つべきかについて

家父長制は、家族内の秩序を維持するために必要な制度であるが、国家の政治体制とは区別されるべきであるとモンテスキューは主張します。

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第28編 相続に関する市民的法は、相続に関する自然的秩序とどのような関係を持つべきかについて

相続は、個人の財産権を保障する上で重要な制度であり、国家は公平な相続制度を確立するべきであるとモンテスキューは述べます。

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第29編 法は、その性質から言って、相続の順序とどのような関係を持つべきかについて

相続の順序は、それぞれの社会の慣習や伝統に基づいて決定されるべきであるとモンテスキューは述べます。

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第30編 法は、その精神から言って、相続の分割とどのような関係を持つべきかについて

相続財産の分割は、家族間の争いを避けるため、できるだけ公平に行われるべきであるとモンテスキューは主張します。

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第31編 法は、その制定された目的から言って、家督の維持とどのような関係を持つべきかについて

家督の維持は、伝統や文化を継承する上で重要であるが、国家は個人の自由を侵害するような形で家督の維持を強制すべきではないとモンテスキューは述べます。

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ローマ人における成功の原因と衰退の原理について

古代ローマの興隆と衰退を、政治体制、軍事制度、社会構造、経済状況などの観点から分析し、歴史から学ぶべき教訓を提示しています。

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