## メンガーの国民経済学原理のメカニズム
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財の価値は、その限界効用によって決定される
カール・メンガーは、財の価値はその財の総量ではなく、個人が主観的に感じる「限界効用」によって決定されるとしました。限界効用とは、ある財を1単位追加消費することによって得られる満足度の増加分のことです。
例えば、喉の渇いた人が水を飲む場合、最初の1杯の水は非常に高い満足度を与えます。しかし、2杯目、3杯目と飲み進めるにつれて、1杯の水から得られる満足度は徐々に減っていきます。これが限界効用の逓減の法則です。
メンガーはこの法則に基づき、財の価値は、人がその財を最も必要としない用途における限界効用、つまり「限界単位」の効用によって決定されると考えました。
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経済活動は、人間の欲求充足のための手段である
メンガーは、人間の欲求は無限であり、それを満たすための手段である財は有限であると考えました。 そして、人間は限られた資源を効率的に利用し、最大の満足を得るように行動するとしました。
この時、人間は各財の限界効用と価格を比較し、最も効率的に欲求を満たせるように財の消費量を決定します。 例えば、同じ価格であれば、より大きな満足度を得られる財をより多く消費しようとします。
このように、メンガーは経済活動を、人間の欲求と希少な資源の間の調整過程として捉え、その中心的なメカニズムとして限界効用の概念を用いました。
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