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メルヴィルのタイピーの構成

メルヴィルのタイピーの構成

構成

ハーマン・メルヴィルの『タイピー:ポリネシア生活の瞥見』(1846年)は、大きく分けて二部構成となっています。

第一部

物語は、南太平洋を航海中の捕鯨船「ドリー号」の船員である語り手(名前は明らかにされないが、一般的にメルヴィル自身と同一視されている)が、同僚のトビーと共にマルケサス諸島のヌク・ヒーヴァ島に逃亡するところから始まります。二人は島の奥深くへと分け入り、そこでハポ族と敵対するタイピー族に出会います。タイピー族は、当初こそ二人を歓迎しますが、次第にその態度は変化していきます。特に、顔や体に奇妙な刺青を施したタイピー族の謎めいた行動や習慣は、語り手に不安と恐怖を抱かせます。

第二部

タイピー族の村での生活が続くにつれて、語り手の不安は増大していきます。彼は、タイピー族が食人習慣を持つという噂を耳にし、自分たちもその犠牲になるのではないかと恐れるようになります。また、美しい少女ファイアヴァイとの交流や、タイピー族の生活様式への興味と恐怖の間で揺れ動く語り手の内面が描かれます。やがて、トビーが先にタイピー族の村を脱出、その後、イギリス船によって語り手も救出されます。

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