マーシャルの経済学原理が関係する学問
ミクロ経済学
アルフレッド・マーシャルの主著『経済学原理』は、ミクロ経済学の基礎を築いた重要な書籍として位置付けられています。
特に、需要と供給の概念を用いた価格決定のメカニズムの分析は、現代のミクロ経済学の標準的な分析手法として受け継がれています。
マクロ経済学
マクロ経済学という用語は、マーシャルの時代には存在しませんでした。
しかし、『経済学原理』では、貨幣、利子率、景気循環といったマクロ経済的な問題についても論じられており、後のケインズ経済学など、マクロ経済学の発展にも影響を与えたと考えられています。
厚生経済学
マーシャルは、『経済学原理』の中で、経済学の目的は社会全体の幸福(welfare)の増進にあると述べています。
そして、経済学を用いることで、貧困の削減や社会福祉の向上に貢献できると考えました。
これらの考え方は、後のピグーらの厚生経済学に受け継がれていきます。
経済思想史
『経済学原理』は、アダム・スミスに始まる古典派経済学の伝統を受け継ぎつつ、限界効用学派の理論も部分的に取り入れることで、近代経済学の体系を構築しようと試みた野心的な著作です。
そのため、『経済学原理』は、経済思想史においても重要な意味を持つ著作として位置付けられています。
産業組織論
マーシャルは、『経済学原理』の中で、企業の内部組織や産業の構造についても分析しています。
特に、規模の経済と範囲の経済の概念を用いた企業の成長の分析は、後の産業組織論の重要な分析視角となっています。