マルクス・アウレリウスの自省録の構成
構成
「自省録」は体系的な構成を持つ哲学書というよりは、マルクス・アウレリウスの個人的な覚え書きや断想を集めたものです。そのため、明確な章立てや論理的な展開は見られません。
時系列
執筆時期は断片的に記された内容から推測することしかできません。研究者の間では、治世後期の10年間、特にゲルマン人との戦いの時期に書かれたものが多いと考えられていますが、確実なことは言えません。
内容
ストア哲学の教えを基盤として、死や快楽、名声などに対する独自の考察や、日常生活で実践すべき倫理的な指針などが記されています。
ギリシャ語
「自省録」はギリシャ語で書かれています。これは、当時のローマ帝国の上流階級においてギリシャ文化が高度な教養として尊重されていたためだと考えられています。