マキャヴェッリの君主論の関連著作
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トマス・モア『ユートピア』
1516年に刊行されたトマス・モアの『ユートピア』は、
架空の理想社会を描写した作品です。
「君主論」とは対照的に、道徳と理性に基づいた統治を
重視するユートピア思想は、当時のヨーロッパ社会に
大きな影響を与えました。
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ニッコロ・マキャヴェッリ『戦術論』
マキャヴェッリ自身の著作である『戦術論』は、
軍事戦略と戦術について論じた作品です。
「君主論」と同様に、現実主義的な視点から、
軍事力の重要性を説いています。
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ジャン・ボダン『国家論六巻』
16世紀後半にフランスで活躍した法学者ジャン・ボダンは、
『国家論六巻』の中で近代的な主権国家論を展開しました。
ボダンは、国家の統治における主権の絶対性を強調し、
その概念は後のヨーロッパ政治思想に大きな影響を与えました。
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トマス・ホッブズ『リヴァイアサン』
17世紀イギリスの哲学者トマス・ホッブズの主著である
『リヴァイアサン』は、社会契約論に基づいて、
絶対的な権力を持つ君主による統治の必要性を説きました。
ホッブズは、人間の自然状態を「万人の万人に対する闘争」と
定義し、秩序と安全の確保のために、
人々は自らの権利を君主に譲渡しなければならないと主張しました。
これは、マキャヴェッリの権力観と一部共通する側面があります。
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ジョン・ロック『統治二論』
ジョン・ロックは、17世紀イギリスの哲学者であり、
『統治二論』において、自然権に基づいた
立憲君主制を主張しました。
ロックは、個人の権利として、生命、自由、財産の重要性を
強調し、政府はこれらの権利を保護するために存在すると考えました。
これは、君主の権力を制限する必要があるという点で、
マキャヴェッリの思想とは対照的です。