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ホメロスのイリアスを面白く読む方法

ホメロスのイリアスを面白く読む方法

1.予備知識を入れておく

いきなり『イリアス』を読む前に、それがどのような作品なのか、あらすじや登場人物、時代背景などの基礎知識をある程度頭に入れておきましょう。
予備知識なしでは、登場人物たちの関係性や行動の動機が理解しにくく、物語に入り込みにくくなってしまいます。
例えば、トロイア戦争の原因となった「ヘレン誘拐事件」や、主要人物であるアキレウス、ヘクトル、アガメムノン、オデュッセウスなどがどのような人物なのかを知っておくだけでも、物語をより深く理解することができます。

2.翻訳の違いを楽しむ

『イリアス』は古代ギリシャ語で書かれた作品であるため、現代日本語で読むためには翻訳が必要です。
翻訳には様々なものがあり、それぞれ文体や表現が異なります。
複数の翻訳を読み比べてみることで、同じ原文でも異なる解釈や表現があることを実感し、作品への理解を深めることができます。
例えば、英雄たちの勇ましい姿を描写する際に、ある翻訳では力強く格調高い文語で表現されているのに対し、別の翻訳では現代的な言葉遣いで親しみやすく表現されているといった違いがあります。

3.登場人物に感情移入する

『イリアス』には、英雄、神々、一般市民など、様々な立場の人物が登場します。
それぞれの登場人物の視点に立って、彼らの行動や感情、葛藤に共感しようと努めることで、物語はより一層面白くなります。
例えば、アキレウスの怒り、ヘクトルの愛国心、プリアモスの悲しみなど、登場人物たちの心情を想像することで、単なる戦争物語ではなく、人間の喜怒哀楽を描いた人間ドラマとして楽しむことができるでしょう。

4.神々の存在を意識する

『イリアス』の世界では、神々が人間の運命に大きく関わっています。
神々はそれぞれ異なる性格や能力を持ち、人間と同様に愛憎渦巻く感情を持っています。
神々の行動や思惑を理解することで、物語の展開がより深く理解できるだけでなく、古代ギリシャの人々の世界観や価値観に触れることもできます。
例えば、アテナはギリシャ軍を、アポロンはトロイア軍をそれぞれ支援していますが、神々がなぜそのように行動するのか、彼らの思惑や人間関係を読み解くことで、物語はより複雑で面白いものになります。

5.叙事詩の世界観に浸る

『イリアス』は、叙事詩という形式で書かれています。
叙事詩は、英雄の冒険や戦いを歌った長編詩であり、韻律や比喩などの文学的な技巧を駆使して、壮大な世界観を表現しています。
原文の韻律や比喩表現を味わうことは難しいですが、翻訳を通してでも、その壮大なスケールや美しい情景描写を感じ取ることができます。
例えば、戦闘シーンの描写や、英雄たちの武具、神々の宮殿など、壮大なイメージを膨らませながら読み進めてみましょう。

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