Skip to content Skip to footer

ホッブズのリヴァイアサンと時間

## ホッブズのリヴァイアサンと時間

###

時間概念

ホッブズは『リヴァイアサン』において、時間そのものについての深い考察はしていません。 彼の関心は、時間概念がどのように人間の思考や社会契約論に関係しているか、という点にあります。 ホッブズにとって時間は、感覚的な経験に基づくものであり、外的対象の運動や変化に対する人間の知覚と結びついています。

###

時間と経験

ホッブズは、人間は時間を直接知覚するのではなく、物事の変化や継起を通して時間を知覚すると考えました。 つまり、過去の記憶、現在の感覚、未来の予想を通じて時間を理解するというのです。 例えば、太陽の動きや季節の移り変わりといった規則的な変化を経験することで、私たちは時間の流れを認識します。

###

時間と運動

ホッブズは、時間を運動と密接に関連づけて考えていました。 彼にとって、運動とは物体の場所の変化を指し、時間はこの運動の尺度となります。 つまり、運動がなければ時間も存在せず、時間を知るためには何らかの運動を観察する必要がある、と考えたのです。

###

時間と政治

『リヴァイアサン』において、ホッブズは時間概念を政治哲学にも応用しています。 彼が提唱する社会契約論では、人々は自然状態から抜け出し、安全と秩序を保障するために、絶対的な主権者であるリヴァイアサンに権利を譲渡します。 この契約は、過去・現在・未来にわたる人間の行動を規制するものであり、時間を超えた拘束力を持つと考えられます。

Amazonで購入する

Leave a comment

0.0/5