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ベーコンのノヴム・オルガヌムの対極

## ベーコンのノヴム・オルガヌムの対極

ルネ・デカルト『方法序説』:理性による真理の探求

フランシス・ベーコンの『ノヴム・オルガヌム』が経験と帰納法を重視したのに対し、ルネ・デカルトの『方法序説』(1637年)は、理性と演繹法を真理探求の基盤に据えました。ベーコンが感覚経験に基づく帰納的な方法によって自然界の法則を解明しようとしたのに対し、デカルトは人間の理性こそが確実な知識の源泉であると主張しました。

「我思う、ゆえに我あり」:揺るぎない基盤の探求

デカルトは、『方法序説』において、あらゆるものを疑うという方法的な懐疑を通じて、「我思う、ゆえに我あり (Cogito, ergo sum)」という揺るぎない真理に到達しました。彼は、感覚経験は時に我々を欺く可能性があるため、真に確実な知識を得るためには、理性に基づいた明晰判明な認識を積み重ねていく必要があると考えました。

演繹法による知識体系の構築

デカルトは、数学的方法を模範として、少数の自明な公理から演繹的に真理を導き出す方法を重視しました。彼は、『方法序説』の中で、この方法を用いて、神の存在証明や世界像の構築を試みました。デカルトの合理主義的な思想は、後のヨーロッパ大陸の哲学者たちに多大な影響を与え、合理主義哲学の一つの到達点を示しました。

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