## ベルクソンの時間と自由を面白く読む方法
１．難解さを受け入れる！
ベルクソンの著作は、その深遠さと独特な表現から「難解だ」と評されることが少なくありません。「時間と自由」も例外ではなく、最初からすらすらと理解しようとすると、たちまち挫折してしまうかもしれません。
しかし、安心してください。重要なのは、最初からすべてを理解しようとしないことです。むしろ、最初は「よくわからないけど、何か深そうなことを言っているな」ぐらいの気持ちで読み進めていくことをお勧めします。
２．具体的なイメージを膨らませる！
ベルクソンは、抽象的な概念を説明するために、比喩や例え話を多用します。例えば、「純粋持続」を説明する際に用いられる「メロディー」の比喩などはその最たる例でしょう。
これらの比喩や例え話は、ベルクソンの思想を理解するための重要な手がかりとなります。彼の言葉の一つ一つを丁寧に追いかけるだけでなく、具体的なイメージを膨らませながら読み進めることで、「時間と自由」の世界をより深く体感することができるでしょう。
例えば、「時計の時間」と「意識の時間」の違いについて考えてみましょう。
* 時計の時間は、均質で分割可能な時間です。それは、秒針が刻むように、常に一定のリズムで流れていきます。
* 一方、意識の時間は、質的に異なり、伸縮自在な時間です。例えば、好きなことに熱中している時はあっという間に時間が過ぎ、退屈な会議中は時間が長く感じられる、といった経験は誰にでもあるでしょう。
このように、具体的なイメージを膨らませながら読み進めることで、ベルクソンの哲学が、私たちの日常経験と深く結びついていることを実感できるはずです。
３．他の哲学者の考えと比較してみる！
ベルクソンの思想は、当時の学問界に大きな影響を与え、賛否両論を巻き起こしました。彼の思想をより深く理解するためには、他の哲学者たちの考えと比較してみるのも有効な方法です。
例えば、ベルクソンが批判の対象とした、「時間」を空間化して捉えるカントや、科学的な思考を重視した当時の主流派の思想と比較してみることで、ベルクソンの哲学の独自性と革新性がより鮮明に浮かび上がってくるでしょう。
４．「自由」について深く考えてみる！
本書のテーマの一つである「自由」は、私たち人間にとって普遍的な関心事です。ベルクソンは、従来の決定論的な自由の概念を批判し、「純粋持続」に基づいた新しい自由の概念を提示しました。
本書を読み進める中で、「自由とは何か？」「本当に自由な選択は可能なのか？」といった根源的な問いについて、自分自身と向き合いながら深く考えてみて下さい。ベルクソンの思想は、あなたの自由に対する考え方、ひいては人生観に大きな影響を与えるかもしれません。