## プルタークの英雄伝と時間
プルタークの描く「時間」
プルタークは「英雄伝」の中で、時間を linear なものとして捉えているわけではありません。 彼はむしろ、歴史における出来事や人物の行動が、時間軸を超えて共鳴しあうという視点を持っていたと考えられます。
伝記における時間の扱い
プルタークは、ギリシャとローマの英雄を対比させる形で「英雄伝」を構成していますが、これは単に時代順に並べることを目的としたものではありません。彼は、時間的に離れた場所に存在した二人の英雄の生涯を対比させることによって、普遍的な人間性や道徳、運命といったものを浮かび上がらせようとしました。
英雄の行動と時間の超越
プルタークは、真の英雄の行動は、その時代を超越して後世に影響を与え続けると考えていました。英雄たちの偉業や失敗は、教訓や模範として、未来の人々に語り継がれていくものとして描かれています。
時間の流れと英雄の評価
プルタークは、「英雄伝」の中で、時間の流れとともに英雄に対する評価が変化していく可能性を示唆しています。彼は、同時代の人々からは賞賛された英雄が、後世の人々からは批判されることがあるということを認識していました。