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プラトンのメノンの力

## プラトンのメノンの力

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力とは何か?

「メノン」において、プラトンはソクラテスとメノンを通して「徳」の本質について探求します。その過程で、「力」の概念もまた重要なテーマとして浮上します。メノンは当初、力について「男らしさ」「統治力」「欲望を満たす力」など、具体的な例を挙げて説明しようとします。しかしソクラテスは、これらの例は力の具体的な「現れ」に過ぎず、力の「本質」を捉えていないと指摘します。

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力の善悪と知識

ソクラテスは、力そのものは善でも悪でもなく、それがどのように行使されるかによって善にも悪にもなり得ると主張します。そして、力を行使する際に重要な要素として「知識」を挙げます。真の力とは、単に何かを行う能力を持つだけでなく、それが「善」に貢献するという知識に基づいて行使される力であるとされます。

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力の定義への道のり

ソクラテスは、力とは「善を得ることを可能にするもの」という定義に近づきます。しかし、この定義もまた完全ではありません。なぜなら、「善」とは何かという問題が残るからです。「メノン」において、力に対する明確な定義は最終的に得られません。しかし、ソクラテスとの対話を通して、メノンは当初の安易な力の理解から脱却し、より深い考察へと導かれます。

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「メノン」における力の位置づけ

「メノン」は、力についての結論を得ることを目的とした作品ではありません。むしろ、力についての対話を通して、真の知識の重要性や、徳の本質を探求することの難しさ、そして哲学的探求の必要性を浮き彫りにすることが目的であると言えます。

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