## プラトンのゴルギアスの世界
ソクラテスと対話相手たち
「ゴルギアス」は、古代ギリシアの哲学者プラトンによる対話篇です。この作品は、主人公ソクラテスと、当時のアテネ社会において影響力を持っていた弁論術師ゴルギアス、そしてその弟子ポロス、カリクレスとの対話を描いています。
弁論術への批判
ソクラテスは、ゴルギアスやポロスとの対話を通して、当時のアテネで流行していた弁論術が、真の知識や善に基づいたものではなく、聴衆を巧みに操るための技術に過ぎないと批判します。ソクラテスは、弁論術が、真偽を問わず、ただ人々を説得することだけを目的としている点を問題視します。
快楽と善の対立
ソクラテスは、さらに、快楽を人生の目的とする考え方を批判します。ソクラテスにとって、真の幸福は、快楽ではなく、正義や節制といった徳に基づいた生き方によってのみもたらされます。
政治と正義
「ゴルギアス」では、政治と正義についても議論が展開されます。ソクラテスは、真の政治家は、人々に迎合して人気を得ることではなく、正義に基づいて正しいことを行うべきだと主張します。