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フレーベルの人間の教育の関連著作

フレーベルの人間の教育の関連著作

ルソー「エミール」

ジャン・ジャック・ルソーの『エミール』(1762年)は、当時の教育の慣習を批判し、自然主義的な教育論を展開した画期的な著作です。フレーベルはルソーの思想に強く影響を受け、「人間の教育」においてもその影響を色濃く反映させています。

ルソーは、人間は本来善であり、自然に従って成長することが重要だと考えました。そして、子供は大人とは異なる独自の能力や発達段階を持ち、大人の押し付けではなく、自発的な活動を通して成長すると主張しました。

『エミール』では、架空の少年エミールを主人公に、自然の中で五感を活かしながら、体験を通して学ぶ教育の重要性を説いています。また、子供の興味や関心に基づいた教育、具体物を使った学習、遊びの重要性なども強調しています。

ペスタロッチ「ゲルトルートはどうやってその子供らを教えるか」

ヨハン・ハインリッヒ・ペスタロッチの『ゲルトルートはどうやってその子供らを教えるか』(1801年)は、母親による家庭教育の重要性を説き、具体的な教育方法を示した教育実践書です。フレーベルは、ペスタロッチの教育思想と実践に共鳴し、彼の学校で教師として働くなど、大きな影響を受けました。

ペスタロッチは、すべての子供に教育を受ける権利があると主張し、貧困層の子供たちのための学校教育にも取り組みました。彼は、子供の観察を通して、心や身体、知性を調和的に発達させる総合的な教育を目指しました。

『ゲルトルートはどうやってその子供らを教えるか』では、母親ゲルトルートが、子供たちの発達段階に合わせて、生活と結びついた具体的な活動を通して、言語、数、形態、地理などを教える様子が描かれています。

フレーベル「幼児教育学」

フリードリヒ・フレーベル自身の著作である『幼児教育学』(1837年)は、幼児期における教育の重要性を体系的に論じた、幼児教育学の古典的名著です。フレーベルは、幼児期を人格形成の基礎となる重要な時期と捉え、遊びを通して子供の心身を発達させることを提唱しました。

フレーベルは、子供には自己活動の力があり、遊びはその力を発揮する最も自然な形だと考えました。そして、子供が自発的に遊びに興じる中で、周囲の世界を認識し、創造性を育み、社会性を身につけていくとしました。

『幼児教育学』では、フレーベルの教育思想の根幹をなす「恩物(Spielgaben)」と呼ばれる教材についても詳しく解説されています。恩物は、球や立方体などの基本的な幾何学図形を基にしたもので、子供の感覚や思考力を育むことを目的としていました。

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