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ハッブルの銀河の彼方の仕組み

ハッブルの銀河の彼方の仕組み

ハッブル宇宙望遠鏡による深宇宙探査

ハッブル宇宙望遠鏡は、地上約600kmの軌道を周回する宇宙望遠鏡です。1990年の打ち上げ以来、地球の大気による像のゆがみの影響を受けずに、はるか遠くの宇宙を観測し続けてきました。

「ハッブル・ディープ・フィールド」とその後

1995年、ハッブル望遠鏡は、おおぐま座の一見何もない領域に、10日間にわたり長時間露光を行いました。その結果得られた画像「ハッブル・ディープ・フィールド」は、驚くべきものでした。そこには、宇宙の歴史の様々な段階にある、数千もの銀河が映し出されていたのです。

その後も、ハッブル望遠鏡は、「ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド」(2004年)、「ハッブル・エクストリーム・ディープ・フィールド」(2012年)など、さらに深く、さらに暗い領域の観測を続けました。これらの観測データは、初期宇宙の銀河の形成と進化、そして宇宙の膨張の歴史を知るための貴重な手がかりとなっています。

銀河の赤方偏移と宇宙の膨張

ハッブル望遠鏡が捉えた遠方の銀河の光は、地球に届くまでに長い時間を経ています。その間に宇宙は膨張し続けているため、光の波長は引き伸ばされ、赤色側にずれて観測されます。これを「赤方偏移」と呼びます。

赤方偏移の量は、銀河までの距離と比例することが知られています。ハッブル望遠鏡は、遠方の銀河の赤方偏移を測定することで、その銀河までの距離を推定し、宇宙の膨張の歴史を紐解く鍵を得ているのです。

将来の宇宙望遠鏡によるさらなる探求

ハッブル宇宙望遠鏡の後継機として、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が2021年に打ち上げられました。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、赤外線観測に特化しており、ハッブル望遠鏡よりもさらに遠く、さらに古い時代の宇宙を観測することができます。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測は、宇宙の始まりに迫り、最初の星や銀河がどのように形成されたのか、そして宇宙はこれからどこへ向かうのか、といった究極の謎に迫るものと期待されています。

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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

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