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ニーブールのローマ史の発想

## ニーブールのローマ史の発想

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歴史家としてのニーブール

バルトホルト・ゲオルク・ニーブール(1776-1831)は、ドイツの古典文献学者、歴史家です。彼は古代ローマ史研究に多大な影響を与え、その著作『ローマ史』(Römische Geschichte)は、19世紀の歴史学を代表する金字塔とされています。

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『ローマ史』の執筆背景

ニーブールは、フランス革命とナポレオン戦争の時代に生きました。彼はこれらの激動の時代を経験する中で、共和政ローマの歴史に強い関心を抱くようになりました。共和政ローマの興隆と衰亡は、ニーブールにとって、当時のヨーロッパ社会の状況を理解する上で重要な教訓を与えてくれるものだったと考えられます。

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史料批判と客観性

ニーブールのローマ史研究は、徹底した史料批判に基づいています。彼は、古代の文献資料を批判的に分析し、その信憑性を厳密に検証しました。また、彼は、当時の歴史家にありがちだった偏見や先入観を排し、可能な限り客観的な歴史記述を目指しました。

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政治と道徳

ニーブールのローマ史は、単なる歴史的事実の羅列ではありません。彼は、ローマの歴史を通して、政治と道徳、個人と国家、自由と権力といった普遍的なテーマを考察しました。彼の歴史観は、古代ギリシアの歴史家であるトゥキディデスから大きな影響を受けており、歴史を政治的・道徳的な教訓を導き出すための素材と捉えていました。

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