ニーチェの善悪の彼岸の企画書
書籍名
善悪の彼岸 – prelude to a Philosophy of the Future
構想開始時期
1885年秋
執筆時期
1886年
出版時期
1886年8月
出版者
E. W. Fritzsch
執筆場所
スイス、ジラー山、シルス・マリア
概要
本書は、従来の道徳、哲学、宗教に対する根本的な批判を通じて、新しい価値観を提示することを目指すものである。
従来の価値観、特にキリスト教的な道徳を「奴隷道徳」と断じ、力への意志に基づく新しい価値観を打ち立てる。
構成(予定)
全9編から構成され、アフォリズム形式で記述される
章立てと内容(予定)
第一編 自由精神の偏見について
哲学者が依拠してきた前提、真理に対する態度、哲学史における偉大な哲学者たちの批判を通して、自由な精神の必要性を論じる。
第二編 哲学者の精神について
哲学者たちの隠された動機、真理への意志と自己欺瞞の関係、哲学の将来へ向けた展望を提示する。
第三編 宗教的な生活の本質について
禁欲主義、自己犠牲、苦行といった宗教的実践の背後にある心理を分析し、その問題点を指摘する。
第四編 格言と間奏曲
第五編 自然史のための道徳について
道徳の起源を生物学的、心理学的観点から考察し、善悪の概念の相対性を明らかにする。
第六編 我々は学者であるということについて
学者や知識人のあり方、客観性や真理の探求における問題点、新しいタイプの哲学者の必要性を論じる。
第七編 新しいものへの憧れ
第八編 民族と故郷について
第九編 何事か高貴なことについて
キーワード
– 善悪の彼岸
– 奴隷道徳
– 貴族道徳
– 力への意志
– 永劫回帰
– Übermensch(超人)
– 自由精神
– 禁欲主義
– ニヒリズム
想定読者
– 従来の価値観や道徳に疑問を抱く人
– 新しい哲学、思想を求める人
– 既存の社会体制や宗教に批判的な人
– 人間の本質や存在意義について深く考えたい人