## ナボコフの青白い炎の主役
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チャールズ・キンボート
チャールズ・キンボートは、作中で発表された長編詩「青白い炎」の作者であるジョン・シェイドの同僚であり隣人であった人物です。作中では、シェイドの死後、彼の遺した原稿「青白い炎」を編集し、注釈を付けて出版しています。
キンボートはシェイドの妻シビルと親密な関係にあり、彼女を通じてシェイドの才能を認め、その作品を世に出そうとします。しかし、シェイドの死後、キンボートは「青白い炎」を自身の解釈で編集し、シェイドの意図とは異なる形で作品を世に送り出します。
キンボートは作中で、シェイドの詩を自身の過去や妄想と結びつけ、独自の解釈を展開していきます。彼はシェイドの詩を手がかりに、自分が亡命貴族の末裔であり、祖国で王位継承を待つ身であると妄想するようになります。
キンボートは学者としては一流ではなく、自身の妄想に囚われ、周囲の人間を巻き込みます。彼の言動はしばしば滑稽であり、読者は彼を狂言回し的な存在として認識することもできます。
しかし、キンボートの言動は、読者に「青白い炎」の解釈を揺さぶり、作品の多義性を際立たせる役割も担っています。
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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。