## デューイの論理学 探求の理論の力
### 1. 探求を中心とした論理観
ジョン・デューイは、従来の論理学が抱える問題点を克服するため、人間の
思考プロセスの中心に「探求」を据えた独自の論理学を展開しました。
### 2. 経験と状況への注目
デューイは、思考は抽象的なものではなく、具体的な問題状況から
生じる経験に基づく活動であると捉えました。
### 3. 問題解決の道具としての論理
デューイにとって、論理とは真理を追求するための形式的な規則体系ではなく、
不確かな状況の中で問題を解決するための実践的な道具でした。
### 4. 探求の五段階と論理的操作
デューイは、探求のプロセスを、(1) 当惑、(2) 問題の明確化、
(3) 仮説の形成、(4) 推論による仮説の展開、(5) 行動による検証、
という五段階に分け、それぞれの段階に対応する論理的操作を分析しました。
### 5. 民主主義社会における探求の重要性
デューイは、探求の能力は、市民が主体的に社会に参加し、
よりよい社会を築き上げていくために不可欠な力であると考えました。