デューイの民主主義と教育の関連著作
プラトンの「国家」
古代ギリシャの哲学者プラトンの著作である「国家」は、理想的な国家のあり方を描写するとともに、教育がその実現のために果たすべき役割を論じています。プラトンは、正義に基づいた社会秩序を構築するためには、市民一人ひとりがその才能に応じて教育を受け、社会に貢献する必要があると考えました。
アリストテレスの「政治学」
プラトンの弟子であるアリストテレスもまた、「政治学」の中で教育の重要性を説いています。アリストテレスは、人間の本性は生来的なものではなく、教育によって形成されると考えました。そして、良き市民を育成するためには、理性、徳、習慣を重視した教育を行う必要があると主張しました。
ルソーの「エミール」
18世紀フランスの思想家ジャン=ジャック・ルソーは、「エミール」において、自然主義的な教育論を展開しました。ルソーは、子どもは生まれながらにして善なる存在であり、社会の悪影響から隔離して教育することが重要だと考えました。自然の中で自由に経験を積むことを通じて、子どもは自発的に学び、成長していくと主張しました。
デューイの「学校と社会」
「民主主義と教育」と同様に、デューイの教育思想を代表する著作である「学校と社会」は、1899年に発表されました。この本の中でデューイは、伝統的な学校教育を批判し、子ども中心の教育、経験主義に基づいた教育、そして社会と結びついた教育の必要性を訴えました。
キルパトリックの「プロジェクト・メソッド」
デューイの弟子であったウィリアム・ハード・キルパトリックは、「プロジェクト・メソッド」を提唱し、デューイの経験主義に基づいた教育実践を具体化しようとしました。キルパトリックは、子どもが自らの興味や関心に基づいて、現実世界の問題解決に取り組むことを通じて、能動的に学びを深めていくことを重視しました。