## デューイの「論理学 探求の理論」の秘密
###
探求の開始点としての不確定な状況
デューイは、人間の思考と探求は、問題や疑問、不確実性、混乱といった「不確定な状況」から始まる、と論じました。これは、私たちが当然と思っている日常の安定した状態が、何らかの形で崩れた時に起こります。例えば、予想外の出来事が起こったり、矛盾に直面したり、目標を達成するための明確な方法が見つからない場合などです。
###
探求のプロセスとしての反省的思考
デューイにとって、論理は思考の形式的な規則体系ではなく、問題解決と探求のプロセスそのものでした。彼はこれを「反省的思考」と呼び、不確定な状況を明確化し、解決策を見出すための系統的な方法を提供すると考えました。
この反省的思考は、以下の段階を含みます。
1. **問題の明確化**: 不確定な状況を分析し、問題を具体的に特定する。
2. **仮説の形成**: 問題に対する可能な説明や解決策を提案する。
3. **仮説の推論**: 仮説に基づいて、予測や期待される結果を導き出す。
4. **仮説の検証**: 観察、実験、または他の方法を通じて、仮説をテストする。
###
探求の目的としての確定した状況
探求の目標は、不確定な状況を「確定した状況」に変換することです。これは、問題が解決され、疑問が解消され、当初の不確実性が解消された状態を指します。
しかし、デューイは、この確定した状況は最終的なものではなく、新しい問題や疑問が生じる可能性のある、一時的なものであることを強調しました。私たちの世界は絶えず変化しており、それに伴い、私たちの知識も進化し続けなければなりません.