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デュルケームの宗教生活の原初形態の構成

## デュルケームの宗教生活の原初形態の構成

序論

デュルケームは、本書の序論において、宗教という複雑な現象を理解するためには、その最も単純で原初的な形態を研究する必要があると述べています。そして、オーストラリアのアボリジニのトーテミズムが、その条件を満たすものとして取り上げられます。

第1編 トーテミックな宗教制度

この編では、まずアボリジニ社会におけるトーテミズムの具体的な実態が、豊富な事例とともに記述されます。トーテムが、氏族、個人、聖なるものとどのように結びついているのか、そして、トーテム崇拝の儀式がどのように行われているのかが詳細に分析されます。

第2編 トーテミズムにおける魂と神的性格の起源

トーテミズムの基礎となる観念として、魂や神性の概念がどのように生じてきたのかを探求します。デュルケームは、集団的な興奮状態の中で経験される「マナ」という超越的な力の観念が、魂や神性の起源になったと論じます。

第3編 トーテミズムにおける主要な儀礼の類型

トーテミズムにおける儀礼を、その機能と意味に基づいて分類し、それぞれの特徴や意義について考察します。儀礼が、集団の結束を強化し、社会的な価値観や規範を再確認する役割を果たしていることを明らかにします。

第4編 トーテミズムとアニミズムとの関係

当時の宗教研究において主流であったアニミズム(精霊崇拝)とトーテミズムの関係について論じます。デュルケームは、アニミズムはトーテミズムから派生したものであり、トーテミズムの方がより原初的な形態であると主張します。

第5編 魔法の諸形態とその宗教との関係

宗教と並んで社会生活において重要な役割を果たす現象として、魔法を取り上げます。そして、魔法と宗教との類似点と相違点を分析し、両者の関係を明らかにします。

第6編 宗教生活の起源と本質に関する一般理論の素描

これまでの分析に基づき、宗教の起源と本質に関する一般的な理論を提示します。デュルケームは、宗教の本質は、聖と俗の区別に基づく社会現象であると定義し、その社会的な機能を強調します。

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