ダンテの天国篇の企画書
企画概要
**企画名:** 天国篇
**著者:** ダンテ・アリギエーリ
**企画の背景:**
* 本企画は、すでに完成している「地獄篇」「煉獄篇」に続く、三部作の完結編として構想されています。
* 前二作は、フィレンツェおよびイタリアにおける政治と宗教の腐敗を痛烈に批判し、大きな反響を呼びました。
* 「地獄篇」「煉獄篇」では、それぞれ地獄と煉獄の旅を描き、人間の罪とその罰、魂の浄化といったテーマを扱いました。
**企画の目的:**
* 本作は、前二作で示唆された「魂の救済」というテーマを、天国における旅と試練を通して、より深く掘り下げることを目的とします。
* 神の愛と恩寵、永遠の幸福といった、キリスト教における重要な教義を、詩的な表現で読者に提示することを目指します。
作品の内容
**舞台:**
* 本作の舞台は、天球と、その上に存在する至高天（エンパイアー）です。
* 天球は、月天、水星天、金星天など、それぞれ異なる天体に対応する九つの層から成り立っています。
**登場人物:**
* 主人公：ダンテ（作者自身）
* 案内役：ベアトリーチェ（ダンテが愛した女性、神の叡智の象徴）
* その他、聖書や歴史上の聖人、偉人たちが多数登場します。
**ストーリー展開:**
* ダンテは、ベアトリーチェの導きのもと、天球を上昇していきます。
* 各天球では、その天体に象徴される徳を体現した魂たちと出会い、対話を通じて、神への愛と知識を深めていきます。
* 最終的にダンテは、至高天において、神の栄光を直接目にするという至福を体験します。
作品の特徴
* 前二作と同様に、本作でも寓意と象徴が重要な役割を果たします。
* 登場人物や舞台、ストーリー展開には、キリスト教神学、哲学、天文学など、当時の知識が反映されています。
* 詩の形式は、前二作と同じく三行連句（テルツァ・リーマ）を採用します。
* 神秘体験、宗教的陶酔といった内面的な世界を、詩的な言葉で表現することに挑戦します。