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ダンテの天国篇に匹敵する本

## ダンテの天国篇に匹敵する本

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「失楽園」 ジョン・ミルトン

ジョン・ミルトンによる叙事詩「失楽園」は、17世紀イギリス文学を代表する作品であり、ダンテの「神曲」と比較されることが多い作品です。「失楽園」は、アダムとイブの楽園追放という旧約聖書の物語を題材に、善と悪、自由意志と運命、神の摂理といった普遍的なテーマを壮大なスケールで描いています。

ミルトンは、ダンテと同様に、古典文学や聖書に精通しており、その膨大な知識を駆使して、複雑で深遠な世界観を構築しています。また、彼は、空白詩(韻律を持たない五歩格)を用いることで、格調高く荘厳な文体を確立し、作品に崇高な雰囲気を与えています。

「失楽園」は、ダンテの「神曲」と同様に、人間の罪と救済、そして神の愛と正義という、キリスト教における重要なテーマを扱っています。しかし、「失楽園」は、ダンテの作品よりも、人間の自由意志と責任に重点を置いている点が特徴です。

「神曲」が、ダンテ自身の魂の救済の旅を描いた作品であるのに対し、「失楽園」は、人間全体の堕落とその後の希望を描いた作品と言えるでしょう。

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「ファウスト」 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの戯曲「ファウスト」は、ドイツ文学を代表する作品であり、人間の知識欲、野心、そして救済の可能性といった普遍的なテーマを探求しています。この作品は、ダンテの「神曲」のように、人間の魂の旅を描いた作品として捉えることができます。

「ファウスト」は、知識欲に燃える学者ファウストが、悪魔メフィストフェレスと契約を結び、現世的な快楽と引き換えに魂を差し出す物語です。ファウストは、メフィストフェレスの力を借りて、様々な経験を積みますが、真の幸福を見つけることはできません。

最終的にファウストは、自己犠牲の精神に目覚め、神の愛によって救済されます。この結末は、ダンテの「天国篇」で描かれる、神の愛による魂の救済と共通するテーマと言えるでしょう。

「ファウスト」は、ダンテの「神曲」のような宗教的な枠組みを持たず、人間の自由意志と責任をより強く強調しています。しかし、両作品とも、人間の魂の葛藤と救済の可能性という普遍的なテーマを探求しており、その点で共通しています。

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