ソフォクレスのアンティゴネの話法
対話
「アンティゴネ」は、主に登場人物たちの対話によって物語が進行する戯曲です。 長い独白や、コロス(合唱隊)による歌や踊りも含まれますが、登場人物間の対話が物語の中心となる出来事や登場人物の葛藤を明らかにする上で重要な役割を果たしています。
コロス
ギリシャ悲劇において、コロスは物語の解説、登場人物の心情へのコメント、劇中の出来事に対する反応を示すなど、重要な役割を果たします。「アンティゴネ」のコロスも、物語に直接介入することはありませんが、歌や踊りを交えながら、物語に独自の視点を提供し、観客の理解を深めます。 例えば、コロスはアンティゴネの行動を賞賛したり、クレオンの頑固さを批判したりします。
修辞法
「アンティゴネ」では、登場人物たちが自身の主張を強調し、相手を説得するために様々な修辞法が用いられています。例えば、アンティゴネは、神の法と人間の法の対比を強調するために、対照法を効果的に使用しています。また、クレオンは、自身の権力を誇示し、アンティゴネを威圧するために誇張法を用いることがあります。
イメージ
ソフォクレスは、「アンティゴネ」において鮮やかなイメージを駆使することで、登場人物の心情や劇中の緊迫感を表現しています。 例えば、アンティゴネが兄の遺体を埋葬するシーンでは、死と闇のイメージが繰り返し用いられることで、彼女の孤独と決意が強調されています。 また、クレオンの宮殿が崩壊する場面では、嵐や地震といった自然現象のイメージが、彼の傲慢さに対する神の怒りを表現しています。