Skip to content Skip to footer

ソシュールの一般言語学講義の仕組み

## ソシュールの一般言語学講義の仕組み

###

言語学の対象

ソシュールは、言語学の対象を「言語」と定めます。しかし、これは我々が日常的に使用する意味での「言語」とは異なります。彼にとって言語とは、個人を超えた社会的な慣習であり、個々の話し言葉である「parole(パロール)」に対して「langue(ラング)」と定義されます。

###

記号の恣意性

ソシュールは、言語記号を「シニフィアン(signifiant、音像)と言語表現が指し示す概念である「シニフィエ(signifié、意味)」の結合として捉えます。 重要なのは、この結合が恣意的であるという点です。つまり、特定の音と意味の間に必然的な関係はなく、社会的な合意によって結びついているにすぎないとされます。

###

共時的視点と通時的視点

ソシュールは、言語を研究する上で二つの視点が必要であるとしました。一つは、ある時点における言語の構造を分析する「共時的視点」です。もう一つは、時間の経過とともに言語がどのように変化してきたのかを追究する「通時的視点」です。 彼は、言語の構造を理解するためには、共時的視点が不可欠であると強調しました。

###

価値としての言語記号

ソシュールは、言語記号をチェス盤の駒に例え、その価値が周囲の記号との関係性によって決定されると説明しました。 つまり、ある記号の意味は、それが他の記号とどのような関係を持っているかによって決まり、孤立した記号自体に内在するものではないということです。

###

ランガージュ

ソシュールは、ラングとパロールを含めた、より広範な言語現象を指すために「langage(ランガージュ)」という用語を用いました。 ランガージュは、人間が持つ言語能力全般を網羅する概念であり、ラングはその一部を構成すると考えられます。

Amazonで詳細を見る
読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

Leave a comment

0.0/5