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スピノザの神学・政治論を読んだ後に読むべき本

スピノザの神学・政治論を読んだ後に読むべき本

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スピノザの哲学を読み解くための補助線

スピノザの『神学・政治論』は、聖書の批判的解釈を通じて、宗教と政治の関係について考察した書です。この本は、スピノザの哲学的立場を理解する上で非常に重要ですが、難解なことで知られています。そこで、『神学・政治論』を読了した後に、スピノザの哲学をより深く理解するためにおすすめの本があります。

それは、ジル・ドゥルーズの『スピノザと表現の問題』です。この本は、スピノザ哲学の核心に迫る難解な著作として知られていますが、『神学・政治論』を読み終えた後であれば、その真価をより深く理解できるはずです。

ドゥルーズは、本書でスピノザの哲学を「表現の問題」という観点から読み解いています。スピノザにとって、神とは無限の属性を持つ唯一の実体であり、世界はその表現に過ぎません。ドゥルーズは、このスピノザの思想を、個々の存在がどのようにして神の属性を表現しているのかという問題として捉え直します。

『神学・政治論』においてスピノザは、伝統的な宗教観を批判し、理性に基づいた新しい宗教観を提示しようとしました。この試みは、人間を含むすべての存在が神の表現であるという彼の哲学に基づいています。ドゥルーズの分析は、『神学・政治論』におけるスピノザの宗教観を理解する上でも重要な示唆を与えてくれるでしょう。

『スピノザと表現の問題』は決して読みやすい本ではありません。しかし、『神学・政治論』を読み終えた後であれば、ドゥルーズの鋭い分析を通じて、スピノザ哲学の深淵に触れることができるはずです。

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