## ジェイムズのプラグマティズムの構成
プラグマティズム講義録の構成
ジェイムズの主著『プラグマティズム』は、1906年から1907年にかけてハーバード大学で行われた講義録を元に、1907年に出版されました。 この講義録は大きく分けて以下の8つの講義で構成されています。
1. プラグマティズムの定義
2. プラグマティズムの原理と起源
3. プラグマティズムの考え方
4. プラグマティズムと常識
5. プラグマティズムと宗教
6. プラグマティズムの表現形式としての多元主義
7. プラグマティズムとヒューマニズム
8. プラグマティズムと哲学
それぞれの講義は独立しており、それぞれ異なるテーマを扱っていますが、全体を通してプラグマティズムという哲学の立場を、様々な角度から解説していく構成となっています。
各講義の内容
### 第1講「プラグマティズムの定義」
この講義では、プラグマティズムの定義を、他の哲学との比較を交えながら解説しています。ジェイムズは、プラグマティズムを「真理とは何か」という問いに対する答えとして提示し、その特徴として、有用性を重視する点、経験に基づく点などを挙げています。
### 第2講「プラグマティズムの原理と起源」
ここでは、プラグマティズムの基盤となる原理と、その歴史的な起源について解説しています。ジェイムズは、プラグマティズムの起源を、パースやデューイなどの思想家の影響に触れながら辿っています。
### 第3講「プラグマティズムの考え方」
この講義では、プラグマティズムの思考方法について、具体的な例を挙げながら解説しています。ジェイムズは、プラグマティズムが、問題解決型の思考方法であることを強調し、その有効性を示しています。
### 第4講「プラグマティズムと常識」
ここでは、プラグマティズムと常識との関係性について論じています。ジェイムズは、プラグマティズムが、常識を否定するものではなく、むしろ常識をより確実なものにするものであると主張しています。
### 第5講「プラグマティズムと宗教」
この講義では、プラグマティズムの宗教に対する立場について解説しています。ジェイムズは、プラグマティズムが、宗教に対して中立的な立場をとることを強調し、宗教経験の重要性を認めています。
### 第6講「プラグマティズムの表現形式としての多元主義」
ここでは、プラグマティズムと多元主義との関係性について論じています。ジェイムズは、プラグマティズムが、唯一絶対の真理を否定し、多様な価値観を認める多元主義と親和性を持つことを指摘しています。
### 第7講「プラグマティズムとヒューマニズム」
この講義では、プラグマティズムとヒューマニズムとの関係性について論じています。ジェイムズは、プラグマティズムが、人間中心的な価値観を重視するヒューマニズムと結びつくことを示しています。
### 第8講「プラグマティズムと哲学」
この講義では、プラグマティズムが、哲学という学問にどのような影響を与えるのかについて論じています。ジェイムズは、プラグマティズムが、哲学を、抽象的な議論から、具体的な問題解決へと方向転換させるものであると主張しています。