Skip to content Skip to footer

ジェイムズのプラグマティズムの批評

## ジェイムズのプラグマティズムの批評

プラグマティズムの曖昧性

ジェイムズのプラグマティズムは、その中心概念である「有用性」や「真」の定義の曖昧さが批判の対象となってきました。具体的には、ある信念が「有用」であるとはどういうことか、「有用」であれば「真」と言えるのか、といった点が問題視されています。

ジェイムズは、ある信念が「有用」であるとは、それが「満足のいく結果」をもたらすことであると述べています。しかし、「満足のいく結果」とは何か、誰がそれを判断するのかは明確ではありません。また、「有用」であることが「真」であることの十分条件なのか、それとも必要条件なのかも明示されていません。

主観主義への陥穽

ジェイムズのプラグマティズムは、個人の経験や主観を重視するため、客観的な真理の存在を軽視しているという批判があります。

ジェイムズは、真理は固定的なものではなく、個人の経験や信念によって変化する動的なものであると主張しました。しかし、真理が個人の主観に依存するならば、客観的な真理は存在しないことになり、相対主義に陥ってしまう危険性があります。

宗教的信念の正当化

ジェイムズは、プラグマティズムを用いて宗教的信念を擁護しようとしました。彼は、宗教的信念が個人の生活に「満足のいく結果」をもたらすのであれば、それは「真」であると見なせると主張しました。

しかし、この主張は、科学的な根拠に基づかない宗教的信念を正当化するためにプラグマティズムが利用されかねないという懸念を生みます。

Amazonで詳細を見る

Leave a comment

0.0/5