## シェイクスピアの冬物語のテクスト
登場人物
劇に登場する人物は以下の通りです。
* レオンテス：シチリアの王
* ハーマイオニ：レオンテスの王妃
* マミリアス：レオンテスの息子
* ポリクシニーズ：ボヘミアの王
* カミロ：レオンテスの忠臣
* アンティゴナス：シチリアの貴族
* ディオン：シチリアの貴族
* クレオン：ポリクシニーズの弟
* ポーリーナ：アンティゴナスの妻
* ペルディータ：レオンテスとハーマイオニの娘
* フロリゼル：ポリクシニーズの息子
* 羊飼い：ペルディータの養父
* 道化：羊飼いの息子
* アウトリクス：廷臣、侍女、羊飼いなど
あらすじ
シチリア王レオンテスは、妻ハーマイオニと親友ボヘミア王ポリクシニーズの親密な様子を見て、根拠のない嫉妬にかられます。
レオンテスはハーマイオニがポリクシニーズの子を身ごもっていると疑い、王妃を牢に幽閉します。
牢獄でハーマイオニは女の子を出産しますが、レオンテスは赤ん坊を捨てさせます。
時間の経過
物語は大きく前半と後半に分かれ、16年の歳月が流れます。
前半はレオンテスの嫉妬と狂気が描かれ、後半は失われた娘ペルディータとボヘミアの王子フロリゼルの恋物語と、
最後は奇跡的な再会と和解がもたらされます。
舞台
物語はシチリアとボヘミアという対照的な二つの国を舞台としています。
シチリアは宮廷社会を象徴し、ボヘミアは牧歌的な田園地帯として描かれています。
この対比は、登場人物たちの感情や運命の変化を際立たせる効果があります。
言語
シェイクスピアは、登場人物の身分や状況に応じて、詩的な表現から粗野な言葉遣いまで、
多彩な言語を使い分けています。
特に注目すべきは、後半の田園風景を描写する場面で用いられる、
美しく抒情的な表現です。
テーマ
「冬物語」には、嫉妬、赦し、贖罪、再生といった普遍的なテーマが描かれています。
レオンテスの行き過ぎた嫉妬は、彼自身だけでなく、
周りの人々にも大きな不幸をもたらします。
しかし、物語の後半では、登場人物たちは過去の過ちを乗り越え、
新たな希望を見出していきます。