## シェイクスピアのヴェニスの商人の構成
第1幕
第1幕は、ヴェネツィアの街路やベルモントのポーシャの屋敷を舞台に展開されます。
* アントニオは原因不明の憂鬱に悩まされています。友人バサーニオは、ポーシャに求婚するために資金が必要となり、アントニオに借金を頼みます。
* アントニオ自身は手持ちの資金がないため、ユダヤ人の金貸しシャイロックに借金を申し込むことにします。
* シャイロックは、過去の恨みからアントニオを憎んでいますが、今回は「人肉一ポンド」を担保とするという奇妙な条件で貸付を承諾します。
* 一方、ベルモントでは、ポーシャは亡き父の遺言に従い、金、銀、鉛の3つの casket（小箱）から正しいもの選ぶ求婚者にのみ結婚を許されることになっています。
第2幕
第2幕では、モロッコの王子やアラゴンの王子がポーシャに求婚しますが、 casket選びに失敗します。バサーニオがヴェネツィアからベルモントに到着し、ポーシャとのロマンスが展開されます。
* 一方、シャイロックの娘ジェシカは、キリスト教徒のロレンゾーと恋仲になり、家出を決行します。
* ジェシカは、シャイロックの財産の一部を持ち出し、シャイロックは怒り狂います。
* アントニオの商船が全て難破したという知らせが届き、シャイロックはアントニオから「人肉一ポンド」を要求する権利を得ます。
第3幕
第3幕では、バサーニオが casket 選びに挑戦し、見事成功、ポーシャと婚約します。しかし、アントニオの危機を知り、すぐにヴェネツィアへ出発します。
* アントニオは裁判にかけられ、シャイロックは執拗に「人肉一ポンド」を要求します。
第4幕
第4幕はヴェネツィアの法廷が舞台となります。
* ポーシャは男装して弁護士になりすまし、アントニオを弁護します。
* ポーシャは、契約書に「血」についての言及がないことを指摘し、シャイロックの要求を退けます。
* さらに、シャイロックはキリスト教徒の財産を奪おうとした罪で、財産を没収され、自身もキリスト教に改宗させられます。
第5幕
第5幕は、再びベルモントのポーシャの屋敷に戻ります。
* アントニオの商船の一部が無事に戻ったという知らせが届き、事態は解決します。
* バサーニオとアントニオ、それぞれの妻との再会が描かれ、劇は幕を閉じます。