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クラウゼヴィッツの戦争論を読む前に

## クラウゼヴィッツの戦争論を読む前に

戦争というものを自分なりに定義してみる

 いきなり『戦争論』を手に取っても、その難解さと抽象性の高さに面食らう可能性があります。クラウゼヴィッツは戦争の本質を捉えようと、あらゆる角度から考察しているため、読者は自身の戦争に対するイメージを明確に持っていないと、議論の道筋を見失ってしまうかもしれません。

 そこで、まずは「戦争とは何か?」と自問自答し、自分なりの定義を考えてみましょう。これは必ずしも正しい必要はありません。重要なのは、自分の中に「戦争」という概念の枠組みを作り、クラウゼヴィッツの議論と対峙する準備をすることです。

当時の時代背景を理解する

 クラウゼヴィッツはナポレオン戦争の時代を生きた軍人であり、彼の思想はその経験に大きく影響を受けています。ナポレオン戦争はそれまでの戦争の常識を覆す、国民皆兵による総力戦の様相を呈していました。

 当時の社会状況、軍事技術、そしてナポレオンの革新的な戦略を学ぶことで、『戦争論』で展開される議論の背景や文脈をより深く理解することができます。

他の戦略書や歴史書にも触れてみる

 いきなり『戦争論』という難解な書物に取り組むのではなく、まずは戦略や軍事史に関する入門書や概説書を読んでみることをおすすめします。

 例えば、孫子の兵法やマキャベリの君主論といった古典は、時代を超えて読み継がれてきた戦略論の基礎であり、『戦争論』を理解する上でも大いに役立ちます。

注釈や解説を活用する

 『戦争論』は現代では古典として読まれていますが、書かれたのは200年以上も前のことです。そのため、現代の読者にとって理解しにくい表現や概念も少なくありません。

 幸いにも、『戦争論』には訳者による詳細な注釈や解説が加えられた版が出版されています。これらの注釈や解説は、本文の理解を深めるだけでなく、当時の時代背景やクラウゼヴィッツの思考を理解する上でも非常に役立ちます。

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