クックのイギリス法提要の構成

第一部では、当時のイングランドに存在した様々な裁判所について、その歴史、権限、手続きを詳しく解説しています。

* 各裁判所の設置時期や目的
* 裁判官の任命方法や資格
* 裁判所の管轄範囲や審理できる事件の種類
* 裁判手続きの流れや特徴

などが網羅的に記述されています。特に、一般訴訟裁判所である「 common pleas 」、国王裁判所である「 king’s bench 」、財務裁判所である「 exchequer 」の３つの高等裁判所については、詳細に解説がなされています。

第二部では、訴訟を起こすことができる原因、つまり「訴訟原因」について詳述されています。

* 土地に関する訴訟
* 契約に関する訴訟
* 不法行為に関する訴訟
* 財産に関する訴訟
* 人身に関する訴訟

などが、具体的な事例を交えながら解説されています。それぞれの訴訟原因について、法的根拠、訴訟を起こすための要件、裁判における争点などが明確にされています。

第三部では、訴訟を提起してから判決に至るまでの手続きを、段階を追って詳細に解説しています。

* 訴状の提出
* 被告への召喚
* 答弁書の提出
* 証拠開示手続き
* 口頭弁論
* 判決
* 上訴

といった一連の流れが具体的に説明され、それぞれの段階における当事者の権利や義務、裁判所の役割などが明確化されています。