ギボンのローマ帝国衰亡史の位置づけ
エドワード・ギボンによる「ローマ帝国衰亡史」の位置づけ
エドワード・ギボンが1776年から1788年にかけて出版した「ローマ帝国衰亡史」は、ローマ帝国の繁栄と衰退を詳述した歴史書です。本著は出版当時から大きな反響を呼び、歴史書の古典としての地位を確立してきました。
歴史書としての評価
「ローマ帝国衰亡史」は、その網羅的な内容、詳細な記述、そしてギボンの流麗な文体によって高く評価されています。ギボンは、古代ローマに関する膨大な量の史料を渉猟し、政治、軍事、経済、文化など、多岐にわたる側面からローマ帝国の衰亡過程を描き出しました。
衰退原因に関する考察
ギボンは、ローマ帝国の衰退を招いた要因として、キリスト教の興隆、蛮族の侵入、道徳の堕落などを挙げました。特に、キリスト教の禁欲主義がローマ人の civic virtue（市民としての美徳）を衰退させたと主張した点は、当時のキリスト教社会において大きな論争を巻き起こしました。
後世への影響
「ローマ帝国衰亡史」は、その後の歴史家たちに多大な影響を与え、ローマ帝国史研究の礎石となりました。また、本著で展開されたローマ帝国衰亡の原因に関する議論は、現代においてもなお歴史家たちの間で活発な議論の的となっています。
Amazonで詳細を見る
読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。